口元のエイジングケアや表情改善において、上唇鼻翼挙筋は「鍛えるべき筋肉」ではなく「ほぐして緩めるべき筋肉」である点に留意したい。この筋肉を安易に鍛えようとして力を込めるエクササイズを行うと、かえって過収縮を助長し、ガミースマイルやシワを悪化させる危険がある。
緊張を解きほぐすための最も効果的なアプローチは、ピンポイントで行う指圧マッサージと口腔内からのダイレクトなアプローチだ。
① 小鼻横のピンポイントマッサージ
小鼻の膨らみのすぐ横、骨のくぼみがある部分に人差し指の腹を当てる。皮膚を強くこするのではなく、奥にある筋肉を骨に優しく押し当てるイメージで、小さな円を描くように10〜15秒ほど揺らしながらほぐす。左右同時に行い、呼吸を止めずリラックスした状態を保つのがポイントだ。
② 口腔内からのダイレクトほぐし
親指を口の内側(上唇と歯茎の間)に入れ、人差し指を外側の小鼻の横に添えて筋肉を前後に挟み込む。そのまま優しく上下に揺らすように揉みほぐす。直に筋肉へ刺激が届くため、頑固なコリを効率よく緩めることができる。
③ ガミースマイル改善トレーニング(笑顔の再教育)
上唇鼻翼挙筋を使わずに笑う感覚を身につけるトレーニングも有効だ。人差し指を小鼻の横に軽く添えて引き上がりをブロックした状態で、口角の筋肉(大頬骨筋や口角挙筋)だけを使い、口角を斜め上に向かって引き上げる練習を1日10回程度行う。これにより、鼻周りの過剰な力を抜いた自然な笑顔の形状記憶が可能になる。