短期間で確実にタトゥーを消し去りたい人が選ぶのが切除手術です。タトゥーが入っている皮膚そのものをメスで切り取り、周囲の皮膚を縫い合わせるため、インク自体は1回〜数回の手術で完全に消失します。しかし、代償として「一本線の縫合痕」が一生残ることになります。
さらに深刻な合併症がケロイド化です。切除した傷口周辺は、皮膚が引っ張り合わされる強い張力がかかります。特に関節付近や肩、胸元などは皮膚が激しく動くため、創傷治癒プロセスが暴走しやすく、赤くミミズ腫れのように盛り上がった肥厚性瘢痕やケロイドへと発展しやすい部位です。
「タトゥーは消えたが、服を着ていても分かるほど赤く盛り上がった傷跡が残り、かゆみや痛みに悩まされている」という事態は、まさに切除手術における代表的な失敗例です。ケロイド体質の自覚がある人はもちろん、緊張が強くかかる部位の切除には極めて慎重な判断が求められます。