山岳ジャーナリズムおよび野外行動学の観点から見ると、近年ネット上で秘境情報が手軽に手に入るようになったことで、利用者の側に「正常性バイアス(自分だけは危険な目に遭わないという思い込み)」が生じやすくなっています。観光地の延長線上で捉えていると、通信遮断と孤立という現代社会の死角に突然放り出されることになります。自然への敬畏の念と、自己の能力に対する客観的なバウンダリー(境界線)の設定が不可欠です。
事故を未然に防ぎ、互いの安全を確保するために、編集部では以下の明確な判断基準を提示します。
【向いている人の条件】
- 登山靴、レインウェア、ヘッドライト、熊鈴などの基本山岳装備を完全に揃えている人
- オフライン環境でも動作するGPS地図アプリ(YAMAPやヤマレコ等)を使いこなせる人
- 未舗装の狭隘な山岳林道での運転経験が豊富で、四輪駆動車や走破性の高い車両を用意できる人
- 万が一のトラブル時にも自力で状況を判断し、危険を察知したら途中で引き返す決断ができる人
【訪れるのを避けるべき人の条件】
- 普段履きのスニーカーやサンダル、軽装で自然散策を楽しみたいと考えている人
- 運転に自信がない人、または車高の低い普通車や大型ミニバンで向かおうとしている人
- 小さな子ども連れや、足腰に不安のある高齢者を伴うグループ
- 天候の急変や携帯の電波圏外に対して強い不安を感じる人