ネット上の掲示板やSNSを巡ると、「カリーのバッシュは滑るから危険」「グリップ力最強と聞いたのに全然止まらない」という辛辣な書き込みが散見されます。驚異のグリップ性能を誇るはずのギアで、なぜこのような評価の乖離が生まれるのでしょうか。現場のプレーヤーの証言とシューズの物性を照らし合わせると、明確な「真実」が浮かび上がってきます。
結論から言えば、カリーフローは「清潔に維持されたフロア」では比類なきグリップを発揮する一方、「埃や粉塵の多いフロア」では極端にトラクションが低下するという特性を持っています。
従来の溝が深いゴム底バッシュは、溝の隙間に埃を逃がすことで接地面積を保ちます。しかし、カリーフローは高密度フォームの微細な表面テクスチャーによって面全体で床を摩擦ホールドする設計です。そのため、手入れの行き届いていない学校の体育館や、ワックスが剥がれ落ちた古いコートでは、ソールの気泡構造に埃の微粒子が吸着し、まるで薄い膜を張ったような状態になってしまいます。
「滑る」と酷評するネットの反応の多くは、こうしたコンディションの悪いコートで手入れを挟まずに使用したケースがほとんどです。実際にコートサイドで頻繁に靴底を手で拭う習慣を持つ実業団選手やクラブチームの選手からは、「小まめに埃さえ払えば、これ以上止まるシューズは他に存在しない」という証言が多数を占めています。