二人の絆を象徴する名場面として今も語り継がれているのが、NHK紅白歌合戦での共演だ。画面越しにも伝わる緊張感のなか、舞台上で交わされた視線と声のハーモニー。最高峰のエンターテインメントの舞台でありながら、そこには確かな母娘の温もりと、表現者同士の密やかな対話が存在していた。
舞台袖で見守る母の眼差しと、その期待に応えるように伸びやかに歌い上げる娘。日本中が見守るなかで披露された二人のデュエットは、単なる企画ものを超えた感動を届けることとなった。互いを一人の独立した歌い手として認め合っていたからこそ生まれた、奇跡のような瞬間である。