昭和63年11月から翌平成元年にかけて発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件は、日本の刑罰史および社会史に計り知れない爪痕を残した。アルバイト帰りの17歳の女子高校生が拉致され、足立区綾瀬の住宅に41日間にわたって監禁された末に命を奪われたという凶行の事実は、発覚当時に列島を激震させた。
犯行に関与した少年たちの冷酷な振る舞いと、過酷極まる状況下で耐え続けた被害者の無念。ドラム缶にコンクリート詰めにされて遺棄されるという凄惨な結末は、単なる地方の犯罪ニュースにとどまらず、日本社会全体が抱える闇を白日のもとにさらすこととなった。遺族の癒えぬ傷とともに、国民が受けた衝撃の深さは今もなお薄れていない。