イタリア語の動詞「legare(結ぶ、繋ぎ合わせる)」の過去分詞形に由来する音楽用語 レガート(legato)は、先行する音から次の音へと移る際、音を途切れさせず滑らかに連結させる演奏指示です。音の輪郭を際立たせるのではなく、ひと続きの流れるようなラインを作り出すことで、旋律に歌心や情緒を吹き込む役割を果たします。
レガート 記号 楽譜における表記としては、主に2種類が存在します。1つはイタリア語表記そのものであるlegatoという文字指示、もう1つは異なる高さの複数の音符を弧線で結ぶ「スラー(slur)」記号です。楽譜の冒頭やフレーズの開始部分に文字で明記される場合もあれば、小節をまたぐスラーによって視覚的にレガート奏法が指定されるケースもあります。
クラシック音楽 レガート 表現の歴史を紐解くと、18世紀後半から19世紀のロマン派音楽(ショパンやリスト、シューマンなど)の発展とともに、楽器の改良(ピアノのアクション機構や弦楽器の弓の進化)と相まって極めて重視されるようになりました。カンタービレ(cantabile:歌うように)という指示と密接に連動し、人間の歌声に近い連続性を楽器で再現するための基礎概念となっています。