長年にわたり極めて良好な関係を保ちながらも、なぜふたりは婚姻届を提出しないのでしょうか。その背景には、双方が過去に経験した結婚と離婚の教訓、そして「形式よりも実質的な心の結びつきを重んじる」という共通の人生観が存在します。
内田有紀さんは2002年、名作ドラマ『北の国から』での共演をきっかけに俳優の吉岡秀隆さんと結婚し、一度は芸能界を完全に引退しました。しかし、夫が多忙で家を空けることが多い生活のなか、家庭を守る専業主婦としての孤立感やすれ違いが生じ、2005年に約3年間の結婚生活に終止符を打ちました。復帰後のインタビューなどでも語られている通り、内田さんにとって「自分自身の足で立ち、社会と繋がること」の重要性を痛感した経験でした。
一方の柏原崇さんも、2004年に女優の畑野ひろ子さんと結婚したものの、同年末に路上でのトラブルに起因する謹慎生活を余儀なくされ、環境の激変とプレッシャーのなかですれ違いが生じ、2006年に離婚に至っています。
痛みを伴う離婚を経験したふたりだからこそ、「婚姻届という紙の契約」が必ずしもふたりの幸せや絆を保証するものではないという境地に達したといえます。形式に縛られず、お互いが自立した個人として毎日パートナーを選び直す関係性こそが、ふたりにとって最も持続可能で心地よい距離感なのです。