鈴木亮平の身体作りは、ただ太る・痩せるだけではありません。コミック原作の実写化において世界中のファンを納得させてきたのが、惚れ惚れするような「筋肉の造形美」です。
2013年公開の『HK 変態仮面』では、ほぼ裸に近いコスチュームで悪を成敗するヒーローを演じるにあたり、プロのボディビルダーさながらの科学的アプローチを採用しました。単に脂肪を落とすのではなく、まず体重を15kg増やして筋量を極限まで増やした上で、過酷な有酸素運動と糖質コントロールによって脂肪だけを削ぎ落とす「バルクアップ&カット」の手法を忠実に再現。お尻の筋肉のカットまで美しく見せる徹底ぶりは、映画界を震撼させました。
この経験は、Netflix映画『シティーハンター』の冴羽獠役でさらに高い次元へと昇華されます。原作の北条司氏が描く獠のシルエットは、1980年代特有の「逆三角形の広い肩幅と細いウエスト、そしてしなやかな手足」が特徴です。
鈴木は、現代的な筋肥大トレーニングに偏るのではなく、懸垂(チンニング)を中心とした広背筋の強化と、銃を構えた際に美しく映える三角筋・前腕のディテールを徹底的に作り込みました。単なるマッチョではなく「銃のプロフェッショナルとして素早く動ける肉体」を体現したそのプロポーションは、海外の批評家からも「原作に対する最大級のリスペクト」と激賞されました。