御徒町がジュエリーの聖地であることは疑いようのない事実だが、予備知識を持たずに飛び込むと予期せぬ落とし穴にはまるリスクも潜んでいる。後悔を避けるために把握しておくべき「3つの盲点」を提示する。
1つ目の盲点は、「フルエタニティリングのサイズ直し不能問題」だ。指の全周にダイヤモンドが途切れなく留まるフルエタニティは圧倒的な華やかさを誇るが、金属部分の余白が存在しないため、購入後のサイズ変更が原理的にできない。年齢を重ねることによる関節の肥厚や妊娠・出産に伴う体型変化を想定せず、ジャストサイズでフルエタニティを仕立ててしまい、数年後に着用できなくなるケースが散見される。体型変化に柔軟に対応したい日常使い用途であれば、手のひら側にサイズ直し可能な地金部分を残したハーフエタニティを選ぶのが堅実な判断である。
2つ目は、「地金の質量(グラム数)のチェック不足」である。極端に安い製品の中には、コストを下げるためにリングのアーム(腕)を極限まで薄く・細く鋳造しているものが存在する。幅1.5mm以下、厚み1.0mm以下の華奢すぎるリングは、重い荷物を持った拍子や電車の吊り革を強く握っただけでアームが真円から楕円へと歪み、その歪みによって石を留めている爪が開き、メレダイヤが脱落する事故を引き起こす。試着時には指ざわりの滑らかさだけでなく、地金がしっかりと使われているか、厚みが1.5mm以上確保されているかを必ず確認する必要がある。
3つ目は、「完全予約制店舗と一見客お断り店舗の存在」だ。御徒町には卸売専門で一般客の立ち入りを制限している業者や、防犯上の理由からインターホン対応・事前予約制をとっている優良店が多数存在する。飛び込みで雑居ビルに入り、愛想のない対応をされて挫折する初心者は後を絶たない。事前に一般小売り(BtoC)に注力している名店をリストアップし、Web予約を入れた上で訪問することが必須の防衛策となる。