諏訪洸太郎への評価を決定づけたのが、母船遠征の搭乗員を選抜するために実施された「遠征選抜試験(閉鎖環境試験)」です。臨時部隊として結成された諏訪7番隊のメンバー構成は、発表当初、多くの読者に「最も不穏なチーム」と受け止められました。
集められたメンバーは、思考過多でフィジカル・戦闘力に劣る主人公・三雲修、気分屋でプライドが高く扱いが難しいアタッカー・香取葉子、ポーカーフェイスで飄々としたスナイパー・隠岐孝二、そして玉狛第1の実力派オペレーター・宇佐美栞という極めて個性的な布陣でした。一歩間違えれば空中分解しかねない混成部隊を、諏訪は持ち前の統率力で見事な機能集団へと仕立て上げます。
諏訪が「理想の上司」と評される最大の理由は、メンバー全員に「心理的安全性」を即座に構築した点にあります。不満を口にする香取に対しては頭ごなしに否定せず、好物の甘いものを用意して適度にガス抜きをさせ、三雲修の突飛な発想や分析力に対しては「お前はどう思う?」と意見をフラットに求めました。上下関係で押さえつけるのではなく、各人の長所が最も発揮される土壌を自然体で整える手腕は、まさにマネジメントの理想形です。