蒸し小籠包の繊細さとは対照的に、ここ数年で完全に独自のジャンルを築き上げたのが「焼き小籠包」です。中国・上海の伝統的な「生煎包(シェンチェンパオ)」の流れを汲むものから、日本独自のアレンジを加えたものまで、大阪の焼き小籠包シーンは非常に豊かな表情を見せています。
その筆頭格が、ルクア大阪の地下バルチカに位置する羽根つき焼小籠包 鼎's(ディンズ)です。通常の焼き小籠包が分厚い生地でスープを閉じ込めるのに対し、こちらは薄皮の軽やかさを保ちつつ、底面に見事な黄金色の羽根を形成。箸を入れるとパリッと小気味よい音が響き、直後にジュワッとあふれ出すスープが口内を満たします。特製の酢味噌だれと香港ラー油をブレンドしていただく独自のスタイルは、ビールやハイボールとの相乗効果が計算し尽くされています。
一方、正統派の力強い焼き小籠包を求める層に絶大な支持を得ているのが、北摂・豊中の名門中華「浪曼路」から派生した大阪焼小籠包 浪曼路です。姉妹店である人気アジアンダイニング「リーツァンティン」の熟練点心師が監修したこの小籠包は、底面を鉄鍋で揚げ焼きのようにカリカリに仕上げ、上部はもっちりとした厚みのある皮で包まれています。
特筆すべきは、焼き小籠包ならではの大阪 小籠包 テイクアウト 持ち帰り需要への強さです。薄皮の蒸し小籠包は持ち帰ると皮がスープを吸ってしまったり容器に張り付いて破れたりしやすい難点がありますが、しっかりとした生地を持つ焼き小籠包は、トースターやフライパンで軽くリヒートすることで、自宅でも店の焼き立てに近いクリスピー感と溢れる肉汁を再現できます。手土産やおうち中華の主役として、定着した人気を誇る理由がここにあります。