ネット上の掲示板やSNSでは「なぜあんな便利な場所の店が閉まったのか」「営業トラブルがあったのではないか」など様々な推測が飛び交いました。しかし、取材や地元関係者の証言を総合すると、セブンイレブン富津岬店の閉店理由には複合的な要因が存在します。
最大の転機となったのは、房総半島一帯に壊滅的な爪痕を残した令和元年の記録的台風被害です。富津岬周辺は三方を海に囲まれた吹き晒しの地形であり、高潮や猛烈な塩風、暴風雨の直撃を受けやすい過酷な環境にあります。店舗設備への物理的なダメージや塩害による設備の急激な劣化は、店舗運営に極めて重い負担を与えました。
さらに、観光地特有の需要の季節格差も大きな要因でした。夏場の海水浴・潮干狩りシーズンや休日は観光客でレジに行列ができる一方、冬場の平日や荒天時は客足が極端に落ち込みます。24時間営業を基本とするフランチャイズ経営において、年間の収支バランス維持や人員確保の難しさが重なり、契約満了のタイミングなどを機に営業継続を断念したというのが実情です。