政治・安全保障の面において、トルコは完全に西側防衛網の要として機能してきました。冷戦初期の1952年にNATO(北大西洋条約機構)へ加盟し、現在でもアメリカに次ぐ同盟内第2位の兵力規模を誇る最重要拠点です。
国際連合(UN)の地域グループ分けにおいても、トルコはアジア太平洋グループに地理的ルーツを持ちながら、実質的な投票や協議の場では「西ヨーロッパ・その他グループ(WEOG)」に参加して活動しています。
一方で、長年の悲願であるEU(欧州連合)への正式加盟交渉は事実上の停滞状態が続いています。1987年の加盟申請以降、候補国としての地位にとどまっている背景には、キプロス問題をめぐるギリシャとの対立、人権や司法の独立をめぐるコペンハーゲン基準のクリア問題、さらにはイスラム教徒が多数派を占める約8,500万人の大国が加盟することに対するEU主要国の慎重論が存在します。