国民生活が長引くインフレと増税感に喘ぐなか、宗教法人が享受してきた税制上の優遇措置に対する不満が限界に達しつつある。お布施や事業収入に対する非課税枠、固定資産税の免除措置など、歴史的に認められてきた「聖域」に対し、財務省や国税庁の周辺から実態把握の強化を求める動きが加速している。
透明性の確保に向けた議論の焦点は、収益事業と宗教事業の区分経理の義務化だ。大規模な不動産投資や海外への資金送金を行う一部の団体に対し、決算書の公表を求める法案が検討されている。市場関係者からは「公平な税制を実現しなければ、真面目に社会貢献を行う大半の伝統宗教まで含めて、国民の信頼を完全に失うことになる」との指摘が相次ぐ。税制改革は単なる財源確保の問題ではなく、社会秩序の公平性を担保するための踏み絵となっている。