館内でひときわ崇高な空気を放つのが、シンボル的存在であるセント・ラファエル礼拝堂だ。壁一面に配された大判のステンドグラスから差し込む自然光は、刻一刻と角度を変え、礼拝堂の石畳に幻想的な光の絨毯を描き出す。
定刻になると、館内にパイプオルガン音楽が鳴り響く。770本以上のパイプから放たれる重低音は、空気を震わせ、聴く者の胸の奥底へとダイレクトに染み渡る。教会特有のロングリバーブによって音が何重にも重なり合い、まるで光そのものが歌っているかのような錯覚すら覚える。
特別な取材で案内された奥のバルコニー席や回廊の陰は、一般の動線からは見落とされがちな絶景の鑑賞ポイントだ。高い位置から見下ろす礼拝堂は、光と影のコントラストが一段と強調され、息を呑むほどの神聖さに満ちている。光の角度が最も美しくなる午前中の陽光は、絶対に見逃せない。