事件直後の警察発表から起訴に至るプロセスにおいて、最も注目を集めたのが八木原亜麻被告に適用される罪名でした。当初、被害者の身元確認を困難にするほど執拗な暴行が加えられ、所持品やキャッシュカードが奪われて現金が引き出されていたことから、捜査本部は容疑者らを強盗致死などの重罪容疑を視野に入れて捜査を進めました。
しかし、捜査関係者の証言や司法記録によると、八木原被告に対する最終的な起訴内容は傷害致死罪および窃盗・詐欺罪などの個別要件を中心に構成されています。刑法第240条が定める強盗致死罪は「無期または6年以上の懲役」(最高刑は死刑)という極めて重い法定刑が設定されていますが、共犯者全員が一律に強盗の共謀関係にあったと認定されたわけではありません。
検察側は、現場で現金を奪う意思がどの段階で誰に芽生えたのか、暴行が「金品奪取の手段」として行われたのか、あるいは「私怨によるリンチの結果」として副次的に財布が奪われたのかを緻密に精査しました。その結果、被害者を呼び出し暴行の口火を切った八木原被告と、金銭奪取を主導したとされるグループ内の役割分担が明確に区別され、八木原亜麻 起訴内容の確定に至った経緯が存在します。