定期テストや受験の本番で、円錐の展開図を描きながら中心角を丁寧に計算するやり方は丁寧だが、あまりに時間がかかりすぎる。実は、側面となる扇形の面積を求めるために毎回中心角を算出する必要は一切ない。
円錐の底面の半径を $r$、母線の長さを $l$ と置いたとき、側面積は「$\pi \times r \times l$(パイ・アール・エル)」というあまりにもシンプルな式で求められる。これに底面積である「$\pi r^2$」を足し合わせると、表面積全体の公式は $\pi r (r + l)$ となる。例えば、半径 $3\text{cm}$、母線 $7\text{cm}$ の円錐であれば、$\pi \times 3 \times (3 + 7) = 30\pi\text{cm}^2$ と、わずか3秒で暗算レベルの回答が導き出せるのだ。
なぜこの公式が成り立つのか。側面積の扇形の弧の長さは、底面の円周の長さ $2\pi r$ と完全に一致する。扇形の面積公式である「$\frac{1}{2} \times \text{半径} \times \text{弧の長さ}$」にそのまま当てはめると、$\frac{1}{2} \times l \times 2\pi r = \pi r l$ となり、中心角を計算するプロセスが綺麗に消去される仕組みになっている。