ふっかちゃんの知名度を全国区へと押し上げた最大の転機が、「ゆるキャラグランプリ」における壮絶な戦歴です。2011年の第1回大会で6位に食い込むと、翌2012年は5位、2013年は4位、そして2014年には惜しくも優勝を逃したものの堂々の準グランプリ(2位)を獲得しました。
地元・埼玉県羽生市で開催された2015年大会では、170万票を超える圧倒的な得票数を集めながら3位でフィニッシュ。グランプリ獲得こそ叶わなかったものの、この大会を最後に「順位を競うステージから、ファンへ感謝を届けるステージへ」と舵を切り、コンテストからの勇退を電撃発表しました。この潔い幕引きが、一過性のブーム消費から息の長い長寿ブランドへの転換点となったと市場アナリストは分析しています。
特筆すべきは、深谷市が採用した「ふっかちゃんイラストの商用利用に関する原則無償化ポリシー」です。通常、版権ビジネスでは厳しいロイヤリティや監修料が発生しますが、深谷市は地域振興を最優先に掲げ、市内事業者が包装資材やノベルティへ容易に採用できる体制を整備しました。このオープンイノベーション戦略が起爆剤となり、スーパーの野菜売り場から和菓子店、文具店に至るまで、街全体がふっかちゃん一色に染まる強固な循環網が構築されたのです。