2022年1月、体操選手としての現役引退を発表した直後の内村航平氏を襲ったのは、祝福の嵐ではなく、衝撃的な夫婦危機のスクープだった。一部週刊誌が報じた離婚協議の事実は、連日のようにメディアを賑わせた。それまで「体操にすべてを捧げる夫と、それを陰で健気に支える妻」という完璧なストーリーで語られてきた二人の関係が、一瞬にして脆くも崩れ去った瞬間だった。
世間が受けたショックは大きかった。競技人生の最高潮をともに駆け抜けたパートナーシップが、なぜこれほどまでに冷え切ってしまったのか。2026年の現在から振り返れば、あの過熱報道は、昭和から続く「アスリートの妻=自己犠牲」という幻想が崩壊した象徴的な出来事だったと言える。SNSでは賛否両論が巻き起こり、世論は急速に冷ややかな視線と深い同情へと二分されていった。