「神の子供たち」という語句を検索する際、多くの人が思い浮かべるのが作家・村上春樹氏の短編集『神の子どもたちはみな踊る』です。宗教団体の名称と酷似しているため混同されがちですが、作品自体は1995年の阪神・淡路大震災を背景に描かれた連作小説集です。
表題作のあらすじは、熱心な宗教信者である母親に「父親は神様だ」と教えられて育った青年・善也(よしや)が、自身の出生の謎や孤独と向き合いながら、満月の下で踊る不思議な体験を通じて自らの生を受け入れていくというもの。宗教的な家庭環境で育つ子どもの心理描写が含まれるものの、前述のカルト集団「神の子供たち」を直接的に告発したドキュメントではなく、震災後の人々の心の再生を描いた純文学作品です。