秋が深まると、球状の果実が黄色から鮮やかな赤色へと熟していきます。見た目が非常に愛らしい反面、「小さな子どもや飼い犬が口にしてしまわないか」と毒性を心配する声が寄せられます。
結論から述べると、常緑ヤマボウシの実と毒性について心配する必要はありません。果肉に有害な毒性成分は含まれておらず、果実は古くから食用として利用されています。果皮にはややザラつきがあるものの、よく熟した果肉はマンゴーやバナナを思わせるクリーミーな甘みがあり、ジャムや果実酒に加工して楽しまれるほど安全です。
ただし、家庭環境における衛生・安全管理上の注意点は存在します。果実の内部には硬い種子が数個入っているため、小型犬や乳幼児が大量に丸呑みすると喉に詰まらせる窒息リスクや消化不良を起こす懸念があります。また、熟した実が自然落下して地面で潰れると、糖度が高いために秋の行楽シーズンに活動するスズメバチを呼び寄せる誘引源となります。子どもやペットの安全を守り、靴裏で踏んで玄関を汚さないためにも、色づいた実は鑑賞し終えた段階で適宜収穫するか、落下した実を速やかに片付ける習慣づけが推奨されます。