予防医学の視点から特に問題視されているのが、牛乳に含まれるタンパク質の主要成分である「カゼイン」だ。名著『チャイナ・スタディ』で知られるT・コリン・キャンベル博士をはじめとする研究者たちは、動物性タンパク質の過剰摂取がもたらす生体内変化について警告を発してきた。
カゼイン、とりわけ一般的な乳牛(A1種)から得られるA1型βカゼインは、消化過程で消化酵素によって分解されにくく、腸粘膜を刺激して微小な炎症を引き起こす可能性がある。この慢性的な腸内炎症は、リーキーガット症候群やアレルギー症状の悪化、ひいては自己免疫疾患への関与が疑われており、腸内環境を重視する現代医学において慎重な扱いが求められる要因となっている。