住宅内に侵入したアリを巣ごと完全に滅ぼす唯一無二の手段は、遅効性の成分を含んだベイト剤(毒餌)を用いたトロイの木馬作戦です。アリには、採取した餌を胃の前部にある「素嚢(そのう)」と呼ばれる器官に一時的に蓄え、巣に持ち帰って口移しで女王アリや幼虫に分け与える「栄養交換(トロフォラクシス)」という生態があります。この習性を逆手に取り、毒が回る前に巣の最深部まで薬剤を運ばせることが、根絶への最短ルートとなります。
市販されているアリ毒餌おすすめ製品としては、有効成分にヒドラメチルノンやフィプロニルを採用した「アリの巣コロリ」や「コンバット アリ用」が長年高い実績を誇ります。しかし、製品を購入しても「まったくアリが入らない」と嘆く声は後を絶ちません。その原因の大半は、配置場所と周辺環境の管理ミスにあります。
最大の効果を引き出すアリの巣コロリ効果的な置き場所のセオリーは以下の3点です。
- フェロモントレイル(通り道)の直近に密着させる:アリは視覚が極めて弱いため、通り道からわずか5センチ離れただけでも毒餌に気づきません。行列の壁際、角、隙間の真横に設置します。
- 他の餌資源を徹底的に排除する:ベイト剤を置く前に、半径2メートル以内の床をエタノール等で拭き清め、競合するパンくずや油汚れ、水滴を完全になくします。毒餌しか食べるものがない状況を作り出すことが決定打となります。
- 設置後48時間は容器を決して動かさない:アリは環境の変化に敏感です。途中で位置をずらしたり、覗き込んで振動を与えたりすると警戒して寄り付かなくなります。アリが集まり始めても手出しせず、毒餌を持ち帰らせる時間を確保してください。