入来智さんを語るうえで、読売ジャイアンツなどで共に活躍した実弟・入来祐作氏(現・指導者・解説者)との関係性は外せません。プロ野球界でも屈指の人気を誇った「入来兄弟」は、単なる仲良し兄弟ではなく、お互いの実力を誰よりも認め合う猛烈なライバルでした。
特に2001年のプロ野球オールスターゲームにおいて、セントラル・リーグの舞台で兄弟揃って登板を果たしたシーンは今なお伝説として語り継がれています。兄・智さんがヤクルトで10勝を挙げてリーグ優勝・日本一に貢献し、弟・祐作氏も巨人の主力投手として躍動していたこの時期、マウンドで見せる闘志あふれる形相は瓜二つでありながら、投球スタイルにはそれぞれのプライドが滲み出ていました。
引退後、兄の智さんが職を転々としながら苦しい生活を送っていた時期にも、弟の祐作氏は陰ながら兄を気遣い、折に触れて連絡を取り合っていました。兄がどんな仕事に就こうとも「自慢の兄貴」として敬意を払い続けた祐作氏の姿勢は、入来家の固い家族愛を象徴しています。