福岡の居酒屋文化を語る上で欠かせないのが「焼き鳥」です。福岡では席に着くとまずキャベツに特製ポン酢タレがかけられて供され、串焼きの合間に口直しとしてつまむのが伝統的なスタイルとなっています。
博多駅周辺で特に高い人気を誇るのが、鶏の首皮を串に何度も巻き付け、数日間かけて「焼いてはタレに漬け、寝かせる」を繰り返して脂を落とした「博多とりかわ(ぐるぐる巻き)」です。「かわ屋」や「博多とりかわ大臣」をはじめとする名店では、外側はカリッと香ばしく、中は驚くほどジューシーなとりかわを、1人で10本単位で注文するのがスタンダードな光景です。
また、福岡の焼き鳥店における「主役」は豚バラ肉でもあります。玉ねぎを挟んだ大ぶりの豚バラ串に練りからしを添えて頬張り、冷えた地酒や焼酎で流し込む瞬間は、地元民にとっても至福のひとときです。カウンター越しに立ち上る炭火の煙と香ばしい匂いは、旅の夜のテンションを一段と引き上げてくれます。