「得手に帆を揚げる(えてにほをあげる)」は、自分の得意とすることを行う絶好の機会が到来し、張り切って勢いよく物事を進めることを指します。単に得意なことをするだけでなく、「好都合な状況やチャンスが味方している」という点が大きな特徴です。
この表現の由来は、帆船の航海にあります。ここでの「得手」とは、船にとって都合の良い風向きである「得手風(順風・追い風)」を意味します。船乗りが得手風をとらえてすばやく帆を揚げることで船が一気に加速するように、「好機を逃さず自分の強みを最大限に活かす姿勢」を例えた言葉として定着しました。
現代では「得手不得手」という言葉がある通り、「得手=得意分野・長所」という意味合いが強くなり、「得意な領域でチャンスを得て活躍する」というポジティブな文脈で広く使われています。