市販の除草剤を購入する際、パッケージの謳い文句だけで選んで失敗するケースが後を絶ちません。最も基礎的でありながら決定的な分岐点となるのが「粒剤」と「液剤」のメカニズムの違いです。
粒剤と液剤の決定的な違いは、作用する対象部位にあります。パラパラと土の上に撒く「粒剤(土壌処理型)」は、土壌中に処理層を形成し、これから生えてくる種子の発芽を阻害したり、根から成分を吸わせて時間をかけて枯らしたりする予防的効果を持ちます。持続期間は3〜6ヶ月と長い反面、すでに大きく成長した雑草を即座に倒す力はありません。一方で「液剤(茎葉処理型)」は、現在青々と茂っている緑の葉に直接散布して数日から数週間で枯殺する即効性を持ちますが、土に落ちると速やかに不活性化するため、その後に生えてくる雑草を抑える残効性はありません。
さらに法的な観点で絶対に混同してはならないのが、農耕地用と非農耕地用の区別です。農薬取締法に基づき、家庭菜園、花壇、果樹の周囲など人が栽培に関わる植物がある場所には、国の厳格な登録審査を通過した「農耕地用登録」のある除草剤しか使用できません。駐車場や道路脇専用の「非農耕地用」を花壇付近に散布した場合、土壌移行や地下浸透によって大切な植木や隣家の作物を枯死させる重大な過失につながります。