広場の向かいで50年以上喫茶店を営む老主人は、窓の外を眺めながら感慨深げに言葉を漏らす。「昭和の終わり頃はね、ここらは本当に入り組んだ大人の世界で、子どもや若い女の子が夜に一人で歩けるような場所じゃなかったんだよ。それが今じゃ、親子連れが昼間に芝生エリアでピクニックをしている。時代は変わるもんだね」。
戦後の復興期から街の変容を見守ってきた地元の古参たちにとって、公園の近代化には少なからず寂しさも伴う。しかし、荒廃と混沌を乗り越え、新しい世代がルールを作りながら空間を愛し始めている現状を、彼らは温かい目で見守っている。「毒気が抜けたと言われればそれまでだが、街が生きて動いている証拠だよ」という店主の言葉が印象的だった。