「洗うのがダメなら、アルコールスプレーを吹きかけて乾かせば再利用できるのでは?」と考える人が少なくありません。しかし、この行為には科学的に危険な2つの落とし穴が存在します。
第1に、アルコールは不織布の静電気を著しく減衰させる性質を持っています。エタノールが揮発する過程で帯電が失われ、ウイルスをキャッチする性能が著しく低下します。
第2に、残留揮発成分による健康被害や肌トラブルです。高濃度アルコールが繊維に浸透したまま再装着すると、揮発したアルコール蒸気を直接吸入することになり、呼吸器粘膜への刺激や頭痛を引き起こすリスクがあります。また、敏感肌の方では接触性皮膚炎の原因にもなりかねません。
市販されているマスクスプレーの除菌効果についても、あくまで「着用中に付着するニオイの抑制」や「一時的な抗菌コーティング」を目的とした補助アイテムであり、使用済みマスクをリセットして新品同様に戻す機能はありません。過信して再使用の免罪符にしてしまわないよう注意が必要です。