順風満帆に見えた二人の結婚生活に最大の試練が訪れたのは、結婚4年目を迎えた2019年1月でした。FA移籍した丸佳浩選手の人的補償として、長野選手に突如として広島東洋カープへの移籍が通達されたのです。
巨人愛を貫き、2度のドラフト指名拒否を経て念願の巨人入りを果たした長野選手にとって、この移籍は衝撃的な出来事でした。しかし、彼は「選んでいただき光栄」と潔くカープへの合流を決意します。ここで浮上したのが、下平アナの身の振り方でした。当時、テレビ朝日のアナウンス部で重責を担っていた彼女は、仕事を辞めて広島に完全帯同することはせず、東京を拠点にしたまま仕事を継続する決断を下しました。
この選択に対し、週刊誌やネットメディアでは「すれ違い生活による離婚の危機」「形だけの仮面夫婦」といった心ない憶測が飛び交いました。一般的なプロ野球選手の妻像である「退職して地方遠征までフル帯同する内助の功」とは異なるスタンスが、誤解を生んだ要因です。
しかし実態は、世間の無責任な噂とは正反対のものでした。下平アナは東京での生放送勤務を終えるやいなや、毎週のように新幹線で約4時間をかけて広島へ移動。現地の宿舎や賃貸マンションで長野選手の栄養管理やコンディショニングを支え、週末の試合をスタンドから見守るという超人的なスケジュールをこなしていたのです。当時の球団関係者は「下平さんが広島のスーパーで食材を吟味し、長野選手のために作り置き料理をタッパーに詰めていた姿を多くの関係者が目撃している」と証言しています。
物理的な距離が生じることで夫婦関係が希薄化するどころか、「限られた時間だからこそ相手を全力で労わる」という高密度なコミュニケーションが生まれた結果、離婚の噂は完全に立ち消えることとなりました。