高校ラグビーの現場取材を重ねると、数字の記録だけでは見えてこない熱気と苦悩が浮かび上がります。柏市にある流経大柏のグラウンドでは、早朝から強度の高いコンタクトセッションが実施され、部内マッチであっても花園本番さながらの激しいタックル音が響き渡ります。
当時の特番インタビューや指導者の手記で語られた「流経の強さは、県予選を見ているのではなく、常に全国大会の元旦(準々決勝)以降を見据えている基準の高さにある」という言葉は、チーム哲学の根幹を象徴しています。Aチームだけでなく、BチームやCチームであっても他県の強豪校と互角以上に渡り合える層の厚さが、過密日程のトーナメントで無類の強さを発揮する理由です。
一方、これを迎え撃つライバル校のベンチにも並々ならぬ執念があります。専修大松戸を率いる首脳陣が過去の会見で見せた厳しい表情の裏には、あと一歩届かなかった王者の壁に対する徹底的なリスペクトと悔しさが滲み出ていました。スタンドで試合を見守る保護者やOBからも、「今年のチームはブレイクダウンの寄り(ラックへの集散)が一段と速い」「流経の突進を2人目のタックルで止められれば勝機はある」といった声が聞かれ、SNS上でも千葉決勝の戦術攻防に対する専門的な議論が年々活発化しています。