ルチノー最大の特徴であるルビー色の瞳は、メラニン色素が欠如しているため、眼球の毛細血管が透けて赤く見えている状態です。ここで押さえておくべき極めて重大な事実が、ルチノー赤目視力の弱さです。
メラニン色素は、余分な光を吸収して眼球内部を保護する遮光カーテンの役割を果たしています。これが存在しない赤目のインコは、常に眩しさを感じており、人間でいう「高度な乱視」や「羞明(しゅうめい)」に近い見え方をしていると推測されています。焦点が合いにくく、急な手の動きや見慣れない物体に対して激しいパニック(いわゆるオカメパニックと同様の衝突発作)を起こしやすいのは、性格の問題ではなく物理的な視覚の限界が引き金です。
また、ペットショップ頭で混同されやすいのがルチノーとアルビノの違いです。両者は同じ「イノ(Ino)遺伝子」の作用によってメラニンを欠失した品種ですが、ベースとなる原色系統が決定的に異なります。
ルチノーは黄色い色素(リポクローム)を残したまま黒色色素だけが消えた状態であり、アルビノは青色系遺伝子に乗ったことで黄色色素すら持たない純白の姿になります。いずれの品種も、光環境やレイアウトにおいて「赤目特有の視覚的配慮」が絶対条件となります。