編集部がSNSやネット掲示板、Q&Aサイトに寄せられた膨張バッテリー処分にまつわる利用者の体験談を抽出・検証したところ、多くの消費者が共通の「たらい回し構造」に疲弊している実態が浮かび上がってきました。
「ヤマダ電機の店員さんに『危険ですので当店では受け入れられません、市役所に聞いてください』と言われ、自治体のゴミ対策課に連絡したら『リチウムイオン電池は家電量販店の回収ボックスに入れてください』と返答された。家の中に発火寸前の爆弾を抱えているようで生きた心地がしない」
現場取材で見えてきたのは、法制度の隙間に生じる「制度的空白」です。JBRCの自主回収スキームはあくまで「健全なリサイクル可能品」を前提として設計されており、自治体側も「家電リサイクル法や資源有効利用促進法に基づく品目は事業者が回収すべき」という原則論に縛られています。その結果、最も危険度の高い膨張バッテリーがどこにも引き取られず、一般家庭内に長期間放置されるという本末転倒なリスクが生じています。
特にECサイトなどで流通している無名ブランド(いわゆるノーブランドの中華製格安バッテリー)は、JBRCに非加盟の企業が輸入・販売しているケースが大半を占めます。正規のメーカーサポート窓口すら存在しないため、処分難民に陥る消費者が後を絶ちません。