ネット上の知恵袋やSNSで定期的にトレンド入りする「タータンの耳」に関する疑問。結論から言えば、絵本『ノンタン』シリーズの作中における公式設定として「タータンは耳が聞こえない障害児である」と直接的に説明されているわけではありません。
しかし、この噂が生まれた背景には極めて明確な真実が存在します。作者のキヨノサチコさん(本名・清野幸子、1947–2008年)には実の娘がおり、その愛娘が生まれつき重度の聴覚障害を抱えていました。キヨノさんは娘のために手話を学び、医療や教育の選択肢を求めてアメリカへ渡るなど、深い愛情を注ぎながら二人三脚で歩んできた経緯があります。
タータンが初登場したのは、2001年刊行の絵本『ノンタン いもうといいな』(偕成社)でした。シリーズ開始から25年が経過したタイミングで突如として妹キャラクターが追加された理由は、成長した娘への想いと、障害の有無に関わらず「普通に兄妹としてケンカし、一緒に遊ぶ姿を描きたい」という母としての強い意志によるものでした。