女性の絶頂(オーガズム)は、単なる局所の摩擦快感ではなく、自律神経系・血管系・骨盤底筋群・脳内ホルモンが連動する複合的な生理現象です。性的興奮が高まると副交感神経が優位になり、性器周辺の血流が急増して膣壁からの分泌液(愛液)が増加します。同時に陰核や小陰唇が充血して膨張し、神経の受容感度がピークへと向かいます。
プラトー期(興奮持続期)を経て限界値を超えると、交感神経が一気に活性化し、骨盤底筋群や子宮、膣壁が0.8秒間隔でリズミカルに不随意収縮(3〜15回程度)を起こします。これが医学的な絶頂の瞬間です。このとき脳内ではドーパミン、エンドルフィン、そして強い幸福感や絆をもたらすオキシトシンが大量に放出され、深い陶酔感とリラクゼーションがもたらされます。
解剖学的な見地から重要なのは、外側に見えるクリトリスの亀頭部分は氷山の一角に過ぎず、体内には約8〜10cmに及ぶ「陰核脚」や「前庭球」が広がっているという事実です。いわゆるGスポット刺激による快感も、膣前壁を介してこの陰核組織を間接的に刺激している現象であることが解明されています。