定期試験や入試問題で配点が高くなるのは、決まって三角形の高さがわからないときの求め方を問うシチュエーションです。初学者は高さの補助線が引けずにフリーズしがちですが、問題文から読み取れる要素の組み合わせによって、取るべきルートは明確に決まっています。
第1のパターンは、特別な角度や対称性を持つ図形です。例えば1辺の長さが $a$ の正三角形の面積の求め方では、頂点から底辺に垂線を下ろすと「$1 : 2 : \sqrt{3}$」の直角三角形が現れます。高さは必ず $\frac{\sqrt{3}}{2}a$ となるため、面積は $S = \frac{\sqrt{3}}{4}a^2$ という極めて簡潔な公式に収束します。二等辺三角形でも同様に、底辺を2等分して三平方の定理を用いれば、無理なく高さを算出できます。
第2のパターンは、2つの辺と角が与えられているケースです。高校数学で学ぶ三角比 sin 面積公式($S = \frac{1}{2}ab\sin\theta$)を用いれば、垂線の長さを直接測定することなく面積が確定します。「高さ=斜辺×$\sin\theta$」という関係性をそのまま数式に組み込んだものに他なりません。
第3のパターンは、角度が一切与えられず「3つの辺の長さだけ」が提示された状況です。ここで威力を発揮するのがヘロンの公式 3辺を活用した手法です。例えば3辺が $5, 6, 7$ の三角形なら、まず半周の長さ $s = (5+6+7)\div 2 = 9$ を計算します。あとはルートの中に $9 \times (9-5) \times (9-6) \times (9-7) = 9 \times 4 \times 3 \times 2 = 216$ を放り込むだけで、$6\sqrt{6}$ と一瞬で導出できます。余弦定理で $\cos$ を求め、相互関係から $\sin$ を導き出すという手間を劇的に短縮できる武器となります。