かつては「魚沼産コシヒカリ」といった単一の高級ブランド米がもてはやされたが、現在の最前線では「水分量」「粘り」「冷めたときの甘みの立ち方」を計算し尽くしたオリジナルブレンド米が主流だ。秋田のあきたこまちに熊本の森のくまさんを独自の比率で掛け合わせ、圧力釜ではなく羽釜で一気に炊き上げる。
口に入れた瞬間にホロリと崩れる絶妙な硬さ。職人はその日の気温や湿度、米の含水率をミリ単位で観察し、浸水時間を分単位で調整する。水には山形県出羽三山の天然水を使用し、塩は沖縄の粟国島で伝統的な塩焼き製法により作られた粗塩を極微量だけ振りかける。主役である米の旨みを最大限に引き出すため、一切の妥協は許されない。