煙が出ない火葬場の要となるのが、「再燃焼炉技術」と呼ばれる二段階の燃焼システムだ。主燃焼室で発生した煙や臭気の成分を、その上部に設置された再燃焼室へと送り込み、800度から1000度以上の超高温で瞬時に再加熱する。このプロセスによって、不完全燃焼による未燃焼ガスや臭気物質は分子レベルで分解される。
日本火葬技術学会の学術発表や研究でも示されている通り、現代の火葬炉は単なる「焼却装置」ではなく、極めて精密な化学プラントに近い。1990年代後半に社会問題化したダイオキシン類対策特別措置法の施行も、この技術革新を加速度的に推し進めた。高温燃焼と急冷プロセスを組み合わせることで、有害物質の排出量は限りなくゼロに近づけられている。