添加物リスク以上に、内科医や管理栄養士が警鐘を鳴らしているのが血糖値スパイクの危険性です。加工黒糖の主成分はショ糖(スクロース)であり、消化管内で素早くブドウ糖と果糖に分解され、血流中へと急速に流れ込みます。
精製度が高い粗糖をベースとする加工黒糖は、食物繊維などをほとんど含みません。空腹時に摂取すれば白砂糖とほぼ同等のスピードで血糖値を急上昇させ、それに伴い膵臓からインスリンが過剰分泌されます。急上昇した血糖値がその後急降下する乱高下(血糖値スパイク)は、血管内皮を傷つけるだけでなく、強い疲労感や急激な空腹感、長期的には動脈硬化やインスリン抵抗性を招く引き金となります。
最も深刻なのは、「ヘルスハロー効果(健康後光効果)」による無意識の過剰摂取です。健康に配慮しているつもりの糖尿病患者や予備軍が、「白砂糖は控えているけれど、加工黒糖のお菓子なら体に良いはず」と油断して糖質を摂りすぎてしまうケースが臨床現場で後を絶ちません。代謝学的な観点から言えば、体内に吸収された後の負荷は白砂糖と大同小異であり、糖尿病のコントロール下にある人にとっては明確なデメリットとなり得ます。