三島といえば誰もが思い浮かべるのが「うなぎ」です。市内に養殖池があるわけではないにもかかわらず、なぜ三島が日本屈指のうなぎ処として全国に名を馳せているのか。その真相は、市内各所に湧き出る富士山の伏流水(年間を通じて約15〜16度に保たれる地下水)にあります。
仕入れた生きたうなぎを数日間この極めて清冽な湧水に打たせる(「締める」と呼ばれる工程)ことで、川魚特有の泥臭さや余分な脂分が完全に抜け落ち、身が引き締まった至高の肉質へと変貌します。この天然の浄化装置こそが、他地域では真似のできない三島うなぎの圧倒的な美味の正体です。
しかし、安政3年(1856年)創業の老舗「桜家」や、ボリュームとタレのキレで知られる「うなよし」、三島大社門前に店を構える「すみの坊」といった三島うなぎ名店では、週末のピーク時に待ち時間が90分から最大150分に達することも珍しくありません。「せっかく訪れたのに昼食だけで半日が終わってしまった」という悲鳴が後を絶たないのが現状です。
2026年現在、現地で本当に満足感を得るための最適解は「店頭発券機によるスマート順番待ちの活用」と「訪問時間の大胆な前倒し」です。例えば桜家では、午前中の早い段階から整理券の発行が開始されます。これを受け取ったうえで近隣の源兵衛川沿い散策や三島大社参拝へ向かうのが、時間を無駄にしない旅の鉄則となっています。