人気俳優がなぜ、キャリアの頂点で表舞台を去らなければならなかったのか。成宮寛貴の引退理由と真相を理解するには、2016年12月に相次いで起きた一連の事態を時系列で整理する必要があります。
発端は2016年12月2日発売の『FRIDAY』(講談社)による違法薬物使用疑惑のスクープでした。同誌は成宮氏とされる人物が自宅リビングで菓子容器を前にした写真を掲載し、コカインを使用しているとする友人の証言を大々的に報じました。これに対し、当時所属していた芸能事務所トップコートは「事実無根の記事」と即座に反論。発行元に対して法的措置を講じる声明を発表しました。
成宮氏自身も身の潔白を証明するため、直ちに自費で医療機関に出向き、薬物疑惑と尿検査の陰性結果という客観的な医学的証明を取得しました。所属事務所の公式発表でも「薬物使用を裏付ける客観的証拠は一切存在しない」と確認されていたのです。
しかし、翌週12月9日発売の同誌が続報として生々しい肉声データの存在などを報じると、事態は急変します。潔白を法廷で争う選択肢もあったはずの同日、成宮氏は事務所を通じて直筆のメッセージを発表し、電撃引退を表明しました。成宮寛貴 引退発表の全経緯を振り返ると、彼を追い詰めたのは疑惑そのもの以上に、「自宅というプライベート空間を盗撮され、近しい人間によって世間に売られた」という底知れぬ人間不信と恐怖でした。