「100均のブックカバーなら、どれを選んでも同じように本を守れる」というのは大きな誤解です。本の寿命を縮めないためには、素材ごとの化学的性質を理解する必要があります。
市販の透明カバーには主にPP(ポリプロピレン/OPP・CPP)と軟質PVC(ポリ塩化ビニル)の2種類が存在します。
【長期保存に適したPP素材】
パリッとした質感の高透明PPカバーは、可塑剤(プラスチックを柔らかくする添加剤)を含まないため、本のインクやトナーと化学反応を起こしにくい特徴があります。コミックの全巻保存や本棚での長期保管には、必ずこのPP製クリアカバーを選択してください。
【短期利用・グリップ性重視のPVC素材】
手触りがしっとりとして滑りにくい軟質PVCカバーは、教科書や手帳など頻繁にめくる用途には適していますが、数年単位で装着したまま湿度の高い場所に放置すると、本の表紙の印刷がカバー側に転写(インク移行)してしまうリスクがあります。大切なコレクションの保存には避けるのが賢明です。