オジサンは皮の旨味と上質な白身のバランスが抜群なため、和洋を問わず幅広い調理法に対応できます。一度試すべき代表的な料理と調理のコツを紹介します。
① 刺身・湯引き(焼き霜造り)
鮮度抜群のオジサンが手に入ったら、まずは刺身が外せません。皮と身の間に最も旨味が詰まっているため、皮を引かずに熱湯を皮目にかけて冷水で締める「湯引き(松皮造り)」や、バーナーで皮目を香ばしく炙る「焼き霜造り」が最適です。皮の香ばしさと脂の甘みが口いっぱいに広がります。
② 煮付け
身離れが良く煮崩れしにくいため、煮付けはオジサンの定番レシピです。醤油、みりん、酒、砂糖に生姜を効かせた煮汁を一煮立ちさせ、下処理した切り身を入れて落とし蓋をし、強火で短時間で炊き上げます。煮汁を吸った皮のゼラチン質と、ふっくら柔らかな身のコントラストが際立ちます。
③ 塩焼き
オジサンの素直な旨味をダイレクトに味わうなら塩焼きが一番です。皮目に飾り包丁を入れ、やや強めに塩を振って15分ほど置き、浮き出た水分を拭き取ってからじっくり焼き上げます。皮はパリッと香ばしく、中は驚くほどふっくらとした焼き上がりに仕上がります。
④ 唐揚げ・天ぷら
一口大に切ったオジサンに下味をつけ、片栗粉をまぶして高温で揚げると絶品の唐揚げになります。水分を適度に含んだ白身はホクホクとした食感になり、上品な甘みが引き立ちます。大葉や梅肉を巻いて揚げる天ぷらも酒の肴に最高です。
⑤ 沖縄風料理(カタカシのマース煮・バター焼き)
沖縄県ではオジサンやその仲間を「カタカシ」と呼び、ソウルフードとして親しんでいます。泡盛と塩、水だけでシンプルに煮付ける「マース煮」は、魚本来の出汁と旨味を純粋に味わえる逸品です。また、たっぷりのニンニクとバターで皮をカリカリに焼き上げる「バター焼き」も現地の定番で、ご飯やお酒が止まらなくなる力強い味わいです。
⑥ あら汁・味噌汁
三枚おろしで残った頭や中骨などのアラからは、非常に濃厚で上質な出汁が出ます。アラに熱湯を回しかけて霜降りし、血合いやぬめりを落としてから昆布出汁で煮出し、味噌や潮仕立てにします。甲殻類の香りを帯びた極上のスープとなり、最後の一滴まで堪能できます。