「お湯がグラグラと沸いたらすぐに火を止める」という作り方は、衛生面と安全性の観点から見ると不十分です。水道水から安全な湯冷ましを作るためには、加熱時間と空気の通り道に明確なルールが存在します。
水道水には消毒のための塩素だけでなく、加熱の過程で一時的に濃度が上昇するトリハロメタンと呼ばれる物質が含まれています。トリハロメタンは沸騰直後に一時的に生成量が増加し、継続して加熱することで徐々に揮発・分解されていきます。そのため、やかんや鍋の蓋を少しずらし、蒸気を逃がしながら弱火で10分〜15分間しっかり沸騰を続けることが、安全なカルキ抜きの絶対条件です。
なお、手軽さから「電子レンジで湯冷ましを作れないか」と考える方も少なくありません。しかし、電子レンジ加熱は短時間で水温を上げるには便利であるものの、10分以上の連続煮沸を行うと突沸(急激な沸騰による液体の飛散)の危険があり、カルキやトリハロメタンを十分に除去しきれません。水道水から純度の高い湯冷ましを作る場合は、やかんでしっかり時間をかけて加熱する方法が最も理にかなっています。