全国のオイスターバーや海鮮居酒屋がしのぎを削る中、なぜ「かき家こだはる」は舌の肥えた牡蠣愛好家たちを惹きつけてやまないのか。その根底にあるのは、「真牡蠣(まがき)」と「岩牡蠣(いわがき)」を巧みに組み合わせた独自の産地リレーシステムです。
一般的な飲食店では旬の時期が限定されがちですが、同店では北海道の仙鳳趾や厚岸、東北の三陸、広島、兵庫、さらには九州各地まで、専属のバイヤーと提携生産者が気候・海水温の変化に合わせて仕入れ先を柔軟にシフトさせています。冬場に濃厚な旨味を蓄える真牡蠣はもちろん、初夏から夏場にかけて旬を迎える特大の天然岩牡蠣まで、常にその日一番のコンディションを誇る銘柄が店内のショーケースに並びます。
同店の真骨頂といえるのが看板メニューの生牡蠣食べ比べです。産地ごとに異なる海水濃度、プランクトンの質、潮流によって、牡蠣の味わいは驚くほど変化します。クリーミーで濃厚なミルクのようなコクを持つ三陸産、すっきりとした塩気とクリスピーな歯ごたえが際立つ北海道産、甘味と余韻の長さが際立つ西日本産など、1皿で3〜8銘柄の明確なテロワール(風土の違い)を比較できる体験は、牡蠣好きにとって至極の時間となっています。