この波は食文化だけにとどまらない。ファッション業界でも、テーラードジャケットに日本の作業着(ニッカポッカ)を合わせるような、アンバランスな着こなしが注目を集めている。これがアパレル界隈で囁かれる「雑伊ルック」だ。
イタリアの伊達男(スプレッツァトゥーラ)が持つ「計算された着崩し」を、日本のストリート文脈で極端に解釈した結果と言える。ブランド物の高価なスーツを着崩すのではない。古着屋で見つけたヨレヨレのジャケットに、日本のドメスティックブランドのトラックパンツを合わせる。ルール無用のミクスチャーが、独自の美学を構築している。