現在も洗練された大人の佇まいが印象的な日下由美ですが、若い頃の美貌は当時の業界内でも大きな脚光を浴びていました。陶器のような白い肌と涼しげな目元、芯の強さを感じさせる顔立ちによって、デビュー当初から時代劇の武家娘やサスペンスのヒロイン役として数多くの抜擢を受けました。
表現者としての土台を築いた日下由美のプロフィールと初期経歴を振り返ると、演技の基礎が極めて強固であることが分かります。
東京都出身の日下由美は、名門である桐朋学園大学短期大学部演劇専攻を卒業後、劇団民藝に在籍して本格的な演技修行を積みました。単なるビジュアル先行のタレントではなく、呼吸法から身体表現、台詞の抑揚に至るまで徹底した舞台訓練を経験したことが、後の息の長い活躍につながっています。
20代から30代にかけては、カネボウをはじめとする大手企業のキャンペーンモデルやグラビア、CMなどにも登場し、その凛とした美しさで幅広い層から支持を集めました。派手なアピールを好まず、静謐な存在感で画面を引き締める独自のポジションを確立していった時期です。