和歌山南陵高校を襲った経営難の真相は、私立学校のガバナンスが完全に崩壊していた点にあります。2016年に開校した同校ですが、系列校である静岡県の菊川南陵高校(休校)と同様、定員割れが慢性化していました。しかし、直接的な引き金となったのは単なる生徒数不足ではなく、当時の前理事長ら経営トップによる不透明な資金運用でした。
関係者の証言や県の調査によると、生徒から納付された授業料や寮費、国・県からの補助金が学校の正常な運営費に充てられず、使途不明のまま外部へ流出していた疑いが浮上しました。その結果、2022年春には教職員への給与支払いが突如ストップ。校内の電気代や水道代、給食の調達費すら滞納する極限状態へと追い込まれました。
生活と職責の狭間で追い詰められた教職員が授業を一時ボイコットするストライキを決行し、事態は公の知るところとなります。教育の現場を私物化した旧経営陣の責任は重く、その後の全面的な理事長交代と法的手続きを通じた負債整理へと発展していきました。