長年にわたりネット上で圧倒的な存在感を放つ『パンドラの憂鬱』。この老舗ブログが切り開いてきた地平は、デジタルメディア・ウェブ出版の領域において極めてユニークな立ち位置を占めている。
一方的な礼賛でも、安易な自己満足でもない。ここにあるのは、純粋な海外の反応・異文化コミュニケーションの現場記録だ。翻訳者の研ぎ澄まされた選定眼が、海外ユーザーのユーモアや鋭い批評精神をそのまま届ける。自国の当たり前が他国の非常識であり、他国の常識が日本の盲点であることに気づかされる。この知的摩擦こそが、知的好奇心を刺激してやまない。